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新型肺炎を「リトマス試験紙」としてみる世界の反応

2020/04/20

私はもう、母の介護でくたくた。
こちらの世界から、遠くに行きかけていた母の魂をこの世に引き戻す努力で、精も根も尽きかけている。
だから、今日の記事は、いつものしっかりした事実検証に基づくものでなく、つらつらと綴るエッセイと思ってくださると嬉しい。

日本中、いや世界中を騒がせている新型肺炎。
私はこれを、様々な個人や国柄を観察するリトマス試験紙のように見ている。

前提として、
1、人から人への感染はあっても、中国以外では、おそらくは閉じられた空間で、一定時間感染者と接触しない限り感染は報告されていないということ。
2、普通に健康な人なら、適切な治療を受ければ、5、6日程度で治癒する。日本ではその治療を受けられる設備は整っているのだから、ヒステリックにパニックする必要はない、と判断していることがある。

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XIAOLU CHU/GETTY IMAGES

大体、日本人の衛生観念ははっきり言って世界で突出している。
キオスク、薬局、コンビニにはあらゆる種類のマスクが氾濫し、医療機関や薬局はもちろん、デパートや、飲食店の至る所に除菌用アルコールが置いてある。こんな国は他にない。

中国では、使って捨てられたマスクを拾って売る業者までいて、買ったマスクが「衛生的なのか」わからず、市民が怒こっている、との報道に接した。なんと悲しい社会か?

そんな可能性をつゆほども疑う必要のない日本で暮らしている幸運に感謝するが、それが世界の標準ではないことも、私たちは知っているべきだ。(だから、行きはからっぽのチャーター便で中国にマスクをお届けできたのは本当に嬉しい!😉)

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新型コロナウイルスの感染拡大で国内外から注文が殺到している高機能マスク=愛知県豊橋市で30日、兵藤公治撮影

中国各地で、「武漢出身者」への差別が始まっているという。これも、極端だ。私たちは、福島への根拠なき差別に接し、怒ってきた。

だから、私は同じように、この差別に対しても怒りを覚えるし、差別する人を軽蔑する。

フランスなどでも「中国人への差別」が表面化しているようだ。
これには2点、書きたい。

まず、差別が起こる多くの場合、差別する側は、自分も何らかの理由で、社会に不当な扱いを受けていると感じている。その裏返しが自分より弱いものへの差別になって現れる。
西欧でのムスリムに対する差別。それが、どうしてかユダヤ人への差別の増加にも連動してきた。(ちなみに、この論理の飛躍の謎はいまだに私を悩ませている。)
つまり、フランスはじめ、西欧各国で「自分は恵まれていない」と考えている人が増加している証拠、ということになる。

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マスクを着用しているアジア系の人々。パリ、ルーヴル美術館のガラスのピラミッドの前で Photo: Jerome Gilles / NurPhoto / Getty Images

第二点は、中国人への差別は、簡単に日本人へも波及しかねない、という点だ。
かの国の旅行者のマナーの悪さに閉口しているのは、日本人だけではないし、かの国政府が「金で人の頬を引っ叩くような外交」をしてきた事への反感は、今や世界中のあらゆる所で芽生えている。経済協力の餌に飛びついている国や、その国民ですら、心の底にはそういう反感を持っている。
だから、新型肺炎が、その不満を容易に表に引き出したであろうことは想像がつく。

だが、問題は、多くの西欧人、というよりアジア以外の地域では、日本人と中国人、韓国人の区別はほとんどなされていないのが、悲しい現状だ。多くの人に「ニイハオ!」と挨拶されて、ムッとした経験は海外に旅行したことがある方は経験済みだろう。(私はそう呼びかけてきた客引きの店では絶対に買い物をしない。そのあとでどんな甘い条件を提示されようと)

それどころか、一握りの知識人以外には、国としても、その違いが理解されているか、疑わしい。
ということは、今回の中国人差別は、容易に「アジア人差別」に発展しかねない、ということだ。
日本人も巻き込まれる可能性がある。

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新型コロナウイルスによる肺炎は、中国の死者が1月31日時点で259人となり、46人増えた。感染者数は1万人を突破した。写真は、北京市内のスーパーでマスク姿で買い物をする人(2020年 ロイター/Carlos Garcia Rawlins)

画像1日本の対応は非常に素早かったし、抑えの効いたものだった。
中国にいる自国民を最初にチャーター便で救出できたのは日本とアメリカ。
これは、関係者の粘り強い交渉はもちろんであるが、中国にとってこの二国が、「優先して扱わなければ」と思う国であったことの結果だ。

外交、経済、軍事、という地政学的な国際政治の帰結なのだ。

一方、韓国では、「中国人の入国に反対する署名運動」が始まっているという。
これまでは中国べったりだったのに、何という変わり身の早い、感情的な国民性か、とため息が出る。
どうやら、反日感情もそのお国にしっかりと根付いているのだから、日本は、そういう「リスクのある国」として接していくしかないのではないか?

ともあれ、今回の事態が、様々な人や国を観察するリトマス試験紙になっていることは、幸か不幸か疑いようがない。

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中国から仏パリのシャルル・ドゴール空港に到着したマスク姿の人たち(2020年1月26日撮影)。(c)AFP/Alain JOCARD

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ツイートを見ていても、書く人の個性や、立ち位置、物事への態度が透けて見えて面白い。
ただただ、中国への攻撃に使う人。
相変わらず、政府批判にこじつける人。
真摯に、役立つ情報を伝えようとする人。
さてさて、疲れてきたのでここで筆(?)を置く。

先日の FBへの書き込みに「貴女の英文がようやく日本語と近くなった。マスコミには差別せず情報を届ける義務があるのだから、今後もそうすべき」との言葉があった。
やれやれ・・・である。私はマスコミではない。
政府から割り当てられた電波を使った放送権で潤うテレビ局でもないし、高給をもらって記事を書く新聞記者でもない。
ただただ、訳の分からない使命感で書いている個人にすぎない。できる限りの事実関係の精査と情報の正しさにこだわっているのは、単なる個人的な矜恃にすぎない。

この記事を読むかどうかも、読む人の自由だ。
自分がコントロールできないところで変な広告を入れられるのは嫌だから、あえて個人のページで、独立して書いている。(FBの方)
だから、的外れの強制は遠慮していただければ嬉しい。

長くなりましたが、どうぞ、良い一週間をお過ごしください。😉💞

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